
株価チャートにおいて『もみ合いからの上放れ買い』は基本的なチャート戦略です。
当然ながら、上がる直前に買いを入れたいと思うはずです。
『もみ合いからの上振れ買い』戦略は上昇トレンドの開始サインであるため、パターンを予め学習しておくことにより実践で役立つはずです。
もみ合いからの上振れパターン
『もみ合い』とは、株価が横ばいの状態の動きことを言います。
もみ合い後に株価が上に飛び出すような動きを『上放れ(うわっぱなれ・うわばなれ)』と言います。
そして、もみ合いからから上放れすると、上昇トレンドが発生した可能性が高いと考えられています。
なので狙っている銘柄の株価が『もみ合い』の状態に入っていたら、値動きを観察し『上放れ』の動きが出たら買いのポイントと捉えてポジションを構える(買う)といった戦略が定石となります。
株式市場ではよく見られる状態で、数多くの投資家が利用していると言えるほど基本的な戦略です。
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もみ合いは、広い値幅と狭い値幅のものがありますが、狭い値程その信憑性は高まります。
何をもってして広いか狭いかを判定する基準はありませんが、狙っている銘柄の過去の値動きも確認しながら判断していきましょう。
経験によって見極められるようになっていきます。

事業業績も好調で、財務分析もよく、PERから見ても割安感があり『株価がまだまだ上がる可能性がある』とファンダメンタルズ分析面からも判断できており、狭いレンジのもみ合いが発生してきた場合は、その時点で上放れを事前に予測してポジションをとることも一つの戦略です。
三角もち合いからの上放れパターン
『もみ合いからの上放れ』のほかに、『三角もち合いからの上放れ』というパターンがあります。
三角もち合いとは、振り幅が徐々に小さくなっていき、結果的に三角形を形成する動きのことを言います。
値動きが小さくなったところから三角形の上を突き抜けると、上昇トレンドの開始の可能性を表すとされています。
特徴として上昇トレンドの途中に出てくることが多いパターンです。
一度大きく上昇して、そのあと一度調整局面で三角もち合いの形になることが多々あります。
このような状況では、ファンダメンタルズ分析と一緒に確認しながら、三角もち合いの動きが煮詰まる(三角形の頂点に近づき値動きが小さくなること)か、煮詰まってから上放れの形になったところが『買いのポイント』になります。
ファンダメンタルズ分析と総合的に判断しながら自信があれば、三角もち合いの動きが煮詰まった近辺で購入し、上放れしたところを買い増しすることで、リスクを抑えながらリターンを増やすといった戦略もとることができます。

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ここでのポイントをまとめよう
- 株価が横ばいの状態を『もち合い』といい、そこから上に飛び出すような動きを『上放れ』という。
- もち合いは狭いレンジ程、その信憑性が高い。
- 『三角もち合い』とは、振り幅が徐々に小さくなり、結果的に三角形を形成する動きの事をいう。
- 上昇トレンド中によくみられる三角もち合いは、ファンダメンタルズ分析と合わせて判断する。