
株価に対する年間配当金の割合「配当利回り」は1~3%程度が中心です。しかし優待実施企業の場合、「配当+優待利回り」を計算すれば、10%を超える銘柄もたくさんあります。
配当利回りの計算方法しよう
利回りとは、投資した元本に対していくらの利益が得られるか、その割合を示したもの。配当利回りなら、購入した株価に対して1年間でいくらの配当を受け取れるかを示します。投資額の割に多くの配当をもらえる高配当利回りの銘柄は大きな魅力です。
配当利回りの計算式は、以下の通りです。
配当利回り(%)=1年間でもらえる配当金額÷投資金額x100
先ほどのワタミを例に、配当利回りを計算してみましょう。まず、四季報や決算短信などから配当金額を調べます。
〈ワタミの1株当たり予想配当金〉
2013年9月(中間)10円
2014年3月(期末)20〜25円
2013年3月27日(株価1770円)に株を購入し、1年間、同社の株を保有したと仮定します。
ワタミの1株当たり配当金額は、2013年9月中間配当が10円、2014年3月期末配当が20円(予想値に幅がある場合は低いほうを使う)で、年間30円です。最低売買単位は100株なので、100株で年間3000円の配当金が受け取れます。
最低売買単位の100株を買ったときの投資金額は、17万7000円です。
これらを上の式に当てはめると、「3000円+177000円x1〇〇 =1.70 %」となります。

「配当+優待利回り」を計算する
配当利回りと同様に、「優待利回り」という考え方もあります。商品券などの株株主優待待品を現金に換算して、それをもとに1年間の利回りを割り出すものです。配当利回りは普通でも、「配当+優待利回り」を計算すると、かなりの利回りになる隠れたお得銘柄もあります。計算式は以下の通りです。
配当優待利回り(%)=(1年間の配当金+優待の金額)÷投資金額X100
では、練習です。以下のジャパンインベストメントアドバイザー(7172)の例をもとに、株価を1200円と仮定して、10株を投資」した場合の「配当優待利回り」を計算してみてください(受け取れる配当は13年11月、14年5月で計算。優待は1回のみ実施される)。
できましたでしょうか?予想配当金は年35円なので、10株保有していると350円受け取れます。
また株主優待の商品引換券は、10株株主の場合1000円分もらえます。ジャパンインベストメントアドバイザー株を1200円で10株買ったときの投資金額は1万2000円になります。これらを計算すると、
(350円+1000円)÷12000=11.25%
となり、ジャパンインベストメントアドバイザー株を買うと11.25%もの高い配当が得られることがわかります。
もちろん、優待品は商品券や金券なので現金と同じではありません。商品券で計算して優待利回りが高くても、その企業の商品を買わない人にとっては意味がありません。配当+優待利回りは、自分にとって価値のある株主優待の場合にだけ意味がある指標といえます。

そもそも優待利回りとは何か
ちなみに、優待利回りとは、優待措置を受けるために必要な株式数に対して購入した金額に対する1年間の優待措置の価値です。
一般に、この数値が大きいほど、メリットは大きくなります。計算方法は以下のとおりです。
優待利回りの計算式
優待利回り(%)=優待額(円)÷優待措置を受けるために必要な金額(円)
実際のブランドを例に考えて計算してみましょう!
優待利回りの具体例
さて、人気のスタジオアリス(2305)の特別扱いである「株主写真撮影券(11,000円相当)」を手に入れたら、実際の優待利回りを計算してみましょう。
スタジオアリスの優待措置を受けるために必要な株式数は100株、株価は2,104円(2021年4月現在)です。
つまり、優待措置を受けるために必要な金額は、100株×2,104円= 210,400円です。したがって、スタジオアリスの優待利回りは以下のとおりです。
スタジオアリスの優待利回り
11,000円(特別扱いの金額)÷210,400円(特別扱いに必要な金額)= 5.23%
5%を超える優待利回りは非常に良い取引です。サイトの運営についてはよく見てきましたが、個人的には歩留まりが3.5%以上なら大変だと思います。
ちなみに、優待投資家は優待+配当利回りが4%以上の株を推薦しています。
スタジオアリスは独自のサービスのための特別な扱いですが、投資会社のオリジナル商品ではない「QUOカード」や「オコメチケット」などの特別な商品の場合、特別な扱いの利回りが強調されて有利です。1つを選ぶべきです。
優待利回りを使用する場合の注意事項
ちなみに、優待利回りは株主利益の収益性を比較するのに非常に便利ですが、いくつか注意点があります。「優待利回りが高い」=「株価が安い」ことを示している可能性があります。
たとえば、業績不振で株価が数十円から数百円と低迷しているとします。
しかし、提供される株主利益が他社と同じくらい豪華であれば、利回りは高く見えるでしょう。
このため、優待利回りが異常に高い銘柄には注意が必要です。実際に株式を購入する前に、その株式のチャートとパフォーマンスを確認してください。
危険なケースは、過去1年間に株価が急落した場合です。業績を大きく悪化させた何らかの問題により売却された可能性があります。
その場合、将来的に株主優待が廃止される可能性がありますので、初心者の方は株主優待をご利用にならないでください。
ご覧のとおり、注意すべき点がいくつかありますが、優待利回りはお得な情報を見つけるのに非常に役立ちます。
優待利回りは「2.5%から3%前後の株=高利回りカテゴリー」および「3.5%を超える株=かなり高利回りのカテゴリー」であることを覚えておくとよいでしょう。